STANDARD FT-90 受信改造

144/430MHz FMデュアルバンドトランシーバー


狩猟(特に大物猟)をする場合には無線機は欠かすことができない。

仲間との連絡や猟犬に付けたマーカー信号を受信するためである。

ハンディー機はもちろんの事、車載機もあると非常に具合がよい。

そういった訳で新しい無線機を購入した。

ジープに取り付けるので小型軽量で2バンド送受信できる機体を選択。

STANDARD製FT-90である。


こいつは手のひらサイズの世界最小モデルである。

こんなに小さくても4級ライセンス最大値(20W)での運用が可能である。


せっかく車に取り付けるのであるから日頃から使いたい。

消防や防災無線を傍受できるように改造を施すことにした。

最近の無線機はチップ一つ外すだけで受信域が一気に拡大できる仕様なのである。


まずは本体を裏返す。

4カ所にネジがあるのでドライバーで外す。

ネジを外すと簡単にフタが取れ基盤にアクセスできる。

小さなチップが密集しているが、目的とする部分は赤い○で囲んだパーツである。

CPUの直ぐ近くに有り、他のチップより大きく丸印がプリントされている。

こいつをハンダゴテとピンセットを使い 少しずつ浮かせながら慎重に取り外す。

部品が細かいので緊張する。

パターンを傷付けないように注意し、無事完了。

取り外したパーツと私の太い指とを比較して頂きたい。

これを取るだけで受信域が一気に拡大するのである。


ふたを閉じ、ネジを締めて作業は終わり。

車に取り付け、コマンドを実行する。


1,←と→と「DISP・SS」を同時に押しながら電源スイッチをオン

2,一度電源を切り、←と→を押しながら再び電源スイッチをオン


これでOKである。

試しに救急無線にチャンネルを合わせると本部と救急車のやり取りが聞こえてきた。

改造は無事成功したようだ。

なお、この改造を施してもアマチュアバンド外での送信はできない。

改造後の受信可能周波数帯は以下の通りである。

100〜230MHz
300〜500MHz
810〜999MHz


説明書には記載されていないがAMの受信も可能であり、航空無線も傍受することができる。

また一つ楽しいおもちゃが増えた!(笑)



※改造は自己責任で! 基盤を破損・故障しても当局は一切責任を取りません!
  メーカー保証も受けられないので腕に自信がない人は近くのハムショップに依頼しましょう。