平成16年度 狩猟日記 その2
− 大分県内での狩猟報告 -


出猟日 1月12日 (水曜日)
時 間 11:30〜14:30
場 所 県西部の池
猟法 流し猟
天 候 晴れ 強風
使用銃 Remington M870
絞 り フル
使用弾数 36g 5号 3発
32g 7半 3発
猟 果
マガモ (オス・メス) 各1羽
 さてさて、今年一発目の出撃である。前回は鴨の定数5羽を獲ることができた。今回も風がとても強く期待は大である。

 ちょっと遅くなったが装備を整え猟場へとやって来た。池を覗くと、前回獲ったハシビロガモの大群が優々と泳いでいる。捕獲は自重するようにとの通達が出ている様なので双眼鏡で覗くだけにする。他の獲物を探すがどこを覗いてもハシビロがいる。こんなに大群がいるのなら捕獲しても良いのでは?・・・・と思えるほど沢山いる。これは困った。次々と移動してみるがどうも良くない _| ̄|○


 ちょっと離れた何もない畑の真ん中にキツネを発見!一瞬犬と間違えそうになったがデッカイ尻尾でキツネと判別。キジなどを襲ったりするので駆除対象となっており、猟友会に尻尾を提出すると報奨金(一頭二千円)をもらえる。弾代の足しにはなるだろう・・・ 

キツネの「コン太」 (尻尾は二千円)

 だが、お金目当てで食べもしない動物を殺すのはどうだろうか?私の猟のスタイルは食材のゲットである。捕獲後レシピを調べればよいのだろうが、予備知識もなく獲るのは気に入らない。しばらく考え今回は保留とした。撮影だけして移動を続ける。

 4カ所目くらいで緑色の頭をした集団を発見!マガモ達である!数は約6。茂みにも隠れているかもしれないのでそれ以上である!やっと巡ってきたチャンスに少々興奮気味であるが、焦ると獲物を逃がす。すぐに動くような気配はないので冷静に作戦を立てる。今日は風が強いので足音は気にしなくても良い。少し迂回して風下から開けたところまで草藪の中を進むことにする。5号弾を三発詰め、身を屈めてゆっくりと近づく。獲物はこっちには気が付いていない。距離約30mグリーンと黄色が美しいオスに狙いを付け発砲!他が一気に飛び上がったので近いメス2羽に続けて発砲!1羽外したようで2羽が水面を暴れている。7半を三発装填して2羽に止めを刺す。すると上空を飛び立った群れが通過した!すかさず発砲するも、グラッとバランスを崩し飛んでいく・・・ 半矢となってしまったようだorz 悪いことをしてしまった・・・

尻のカール

 そんな訳で2羽ゲット!獲物は風に押されてこちらに流されてくる。足元がぬかるんでいるので一度車に戻り鴨キャッチャーを取ってきて無事回収。オスのお尻にあるカールした毛がなんとも可愛らしい(笑) だが、最後に半矢を作ってしまったのが申し訳なく思う。

 前回は定数獲って後処理(中抜きと毛抜き)にグッタリと疲れたので今回はこれで終わりにする。マガモ2羽あれば結構な肉の量だ!大自然に感謝である!



出猟日 1月14日 (金曜日)
時 間 11:00〜15:30
場 所 県西部の池
猟法 流し猟
天 候 曇り時々雨&霰のち晴れ
使用銃 Remington M870
絞 り 平筒・フル
使用弾数 36g 3号 1発
   5号 6発
32g 7半 2発
猟 果
マガモ (メス) 1羽
コガモ 1羽 紛失
 いつもの池に到着。今日は猟友mumuさんも一緒である。知っているハンターが全員口をそろえて言っている事だが、今年は鴨の渡りが少ない。夏の猛暑の影響だろうと言われている。だが猟期も終わりに近づいて少しは南に下ってきたようである。保護区でも見かける数が増えてきた。せっかく来てもらったのに悪いが、おいしい料理になってもらおう。

 最初の池にて数羽の団体さんを確認。車を回し側面から攻める作戦を取る。林を抜けてのアプローチであるが、途中にある水路に居着いていることが前にあった。草を被った水路であるので足元からいきなり飛び出すのである。薬室に7半を装填してゆっくりと近づく。と、予想通り足元からコガモが飛びだした!すかさず挙銃して狙いを付ける。あまりにも近すぎるので少し飛ばして発砲! HIT!! バランスを崩して林の中に落ちた。ブッシュを掻き分け捜索開始である。だが落下予想地点に獲物は居ない。木に引っかかってもいない。さんざん探し回ったが発見できず・・・ 残念。当然デカイ発砲音を立ててしまったので本命の群れもどこかに飛んでいった。残念。

 移動して次の池を見るとデカイ鴨発見!しかも緑色の頭が見える。マガモだ!前回に続いてマガモゲットなるか?一気にアドレナリンが吹き出す。ここは慎重を期して風下から森を抜け攻めることにする。風がそんなに吹いていないので足音がしてしまう。ゆっくりと少しずつ近寄る。少し距離があるのでチョークをモデからフルに変更。薬室と弾倉に3号と5号弾を装填。どうも警戒しているようでゆっくりと離れていく。ゆっくり近寄っても微妙に泳いで移動する。しかも正面には木があり足元は泥濘・・・ ここから撃つしかない!mumuさんと共に撃とうとするが木が邪魔で撃てないそうだ。ここで動いたらバレル。仕方ないので私だけが発砲!水飛沫の中央にメスを捕らえた。いきに飛び立とうとする群れにめがけて2連射!だが外れ・・・ 最初に撃ったメスはまだ息がある。少し近寄って7半で止めを撃つ。回収するために一度車に引き返そうとすると、さっきの群れが旋回してやってくる。5号を3発装填し発砲!だが全てハズレ_| ̄|○ 今度こそ飛んでいった。鴨キャッチャーで難なく回収。

mumuさんとマガモ

今までにも撃った後に群れが戻ってくることがあったのだが、目の前の獲物ですっかり舞い上がってしまった。これからは発砲後も周囲に気を配るよう注意しよう。さらに銃の横に付けるシェルホルダーは素早い装填にとても役に立っているが、使う人間の腕がイマイチ・・・ もっと精進せねばと思った一日であった。




出猟日 1月21日 (金曜日)
時 間 12:00〜15:30
場 所 県西部の池
猟法 流し猟
天 候 晴れ
使用銃 Remington M870
絞 り 平筒
使用弾数 36g 5号 6発
32g 7半 2発
猟 果
カルガモ 2羽
 この所なんかいい調子である。晴れていて風もないというあまり条件はよくないが、mumuさんと一緒にフラッと出かけてみる。場所は航空写真で目を付けた池である。

 その池はセイタカやススキに覆われていて水面が見えない。しばらく観察していると数羽のカルガモの群が舞い降りた。どうやら当たりのようだ!離れた後方に民家があるが、矢先ではないので大丈夫だ。こちらから水面は見えないが、同様に向こうからもこちらが見えない。這うようにゆっくりと近づく。チョークはモデからスキートに変更し、5号弾を装填する。mumuさんも装填し近づくと数羽が飛び立った!せーので立ち上がると予想以上の大群が一気に飛び立った!あまりの大群にビビリながら三連射をかける!一羽が水面に落ち、一羽がフラフラと飛んでいった。mumuさんは二発かけたが外れたらしい。水面の一羽に止めを打ち込む。鴨キャッチャーで回収する。もう一羽は半矢で飛んでいったと思ったがmumuさんによると少し離れた田んぼに落ちたらしい。落っこちたという方向を捜索すると泥の中に突き刺さっていた。既に息はないので無事回収!飛んでいった物と思っていたがしっかりと見ていたそうだ(偉い!)と言うわけで無事二羽GET!あの群れからしてもう少し獲れたらいいと思うのだが・・・

カルガモ

 他の池にも回ってみたがカルの群れに4発撃ち込んで驚かしただけ・・・ 残念。 本日最高の収穫は新しい池を発見したことだ。ここはデコイ使って待ちをかけると面白そうだ。今度はそれでいこう!




出猟日 1月28日 (金曜日)
時 間 12:00〜15:00
場 所 県西部の池
猟法 待ち猟
天 候 晴れ
使用銃 豊和55G
使用弾数 4.5mmジェット弾 5発
猟 果


カルガモ 1羽
ヒヨドリ 1羽
 前回目を付けた池は大当たりであった。ブッシュに覆われた小さな池であることから、今日はいつもと違う空気銃作戦で攻めることにする。

 遠くからしばらく観察していると、ポツポツと稀に鴨が出入りしている。今日もバッチリの様だ!荷物を纏め池へと近づき、死角でデコイ(囮)とエアライフルを用意する。デコイはマガモのツガイである。ガスとペレットを装填し池を覗くとババーッと鴨が飛びだした!散弾であれば撃墜できるが今回は違う。素早くデコイを投げ込みブッシュに潜り込む。ササッと偽装網で屋根と壁を確保。我ながら素早い展開である。今までの経験から群れはすぐに戻ってくるはずである。

 少しすると、ドババッ−っとデカイ水音を立ててカルガモ御一行が着水!何か風でフラフラ泳ぐデコイを警戒しているようで近づかない。20m位のちょうど良い射程をウロウロしている。獲物が完全に静止するのを待つが、いい感じに止まらない。そのうち一羽が横向きで静止した!ここぞとばかりに発砲!だが、目の前にデカイ水柱を立て群れは飛び立った・・・ 力みすぎて外した・・・orz

優々と泳ぐマガモのデコイ

 初っぱなを外してしまい軽くへこんでしまったが、次は外さない!気合いを入れ近くに生えていた太いセイタカアワダチソウで三脚を作成。コイツに銃をレストすればスコープも揺れず疲れない。尻が冷たいので車から防水のクッションを取ってきたりして準備OK。ポットのコーヒーでマッタリとしながら待つ。

 向かい側にヒヨドリが飛んできた。セイタカを転々としピィーヨ・ピィーヨと忙しく鳴いている。距離は15〜20m。微妙だが胴体真ん中を狙い発砲! ストンと落ちた!(喜) 急いで回収に行くと首を貫通して昇天していた。しかも頸椎を完全に射抜いて首はブラブラである。やっぱり俺って射撃上手い?と自画自賛したくなる。(たぶんまぐれ当たりだが)

ネックショット

 またまたデカイ着水音を立ててカルガモが降りた。今度は焦らずジックリと動きを見て狙いを付ける。いい感じの角度で一羽の動きが止まった。静かに引き金を絞る!発射音よりも大きな着弾音が響きHIT!しかし獲物は暴れている!半矢か?ボルトを引き装填。静かになって泳ぎだした。頭を狙って発砲!かなり大人しくなったがまだ動いている。もう一発発射!これで完全に沈黙した。ほっと一息。鴨キャッチャーで回収。獲物を見ると、左羽付け根に1発、頭部に2発当たっている。初矢は翼の骨を粉砕し飛べなくなった所に二の矢。コイツは頭部に当たるが、どちらかというと首で急所を外れ貫通している。なんとかまだ息があったが三発目で急所に入り昇天。こんな流れのようだ。

頭部に2発

しかし、急いで撃った2、3発目がしっかりと当たっているところが何とも・・・ 上手いんだかヘタ何だか?初矢は当たるだろうと集中が足りなかったのか?まぁ、どっちにしろエアライフルで初めての大物だ。


\(・∀・) / バンザーイ

 しかしこのカルガモ、とても気になる状態だ。クチバシの端から妙な物がでている。それはヨレヨレになったテグスである。


釣り糸が出ている

釣り糸は食道へ・・・

 なんと言うことだ・・・ 針が付いたままの餌でも食べたのであろう。カルガモは基本的に植物性を好むが動物質も食べる雑食なのだ。テグスが翼に絡まり飛べなくなったり、嘴に絡まり餌が食べられないという写真は見たことあるが、この様なことが起こっているとは・・・ ハンターとして、また釣り人として暫く考え込む。獲物も獲れたし微妙な気持ちになったのでここで切り上げて撤収する。

 帰宅後、解体すると食道に針が刺さっていた。よく見ると「ケン付き流線」タイプだ。投げ釣りに使われる。ここら辺は投げ釣りが盛んであるからだろう。

食道に刺さった釣り針

 微妙な後味が残ったが色々と収穫のある一日であった。




出猟日 2月10日 (木曜日)
時 間 11:00〜15:30
場 所 市内
猟法 流し猟
天 候 曇り
使用銃 Remington M870
絞 り モデ
使用弾数 36g 5号 2発
猟 果
コガモ (メス) 1羽
 終了までまだ日にちがあるが、これから忙しくなるので今年最後の出猟になりそうだ。本日も余り時間がないので市内の各所を軽く見て回ることにする。

 猟期もこの頃になると獲物にはそう簡単に出会わない。大本命のマガモを見つけたが民家があり発砲できない。中州でのんびりとしている(笑) 双眼鏡で見るだけで終わり。来年の猟期に射程内で会いたいものだ。移動して林の中を散策したが、葉が落ちて丸裸な木々が寂しく佇むのみで寂しい。あれだけ喧しく鳴いていたヒヨドリの声も聞こえずシーンとしている。

 最後に流した河川敷でコガモ数羽を発見。慎重に回り込み確認する。オス2羽にメスが3羽である。固まっていないので一羽ずつ狙うしかない。一番手前のメスに狙いを付け発砲!後は道路方向に飛んだので撃てない。撃ったメスは半矢で走って逃げようとする。藪の中に逃げ込もうとしているので急いで止めを撃ち込んで終了。

 イノシシの猟期は一ヶ月延長されているが、出撃することはないと思うのでこれで今猟期は終了。最後に獲物が捕れてよかった。来年も無事故・無違反で頑張りたいと思う。



平成16年度捕獲実績
捕獲鳥獣 マガモ カルガモ コガモ オナガガモ ヒドリガモ ハシビロガモ ヒヨドリ ムクドリ キジバト
数 量 3 3 7 1 1 2 4 1 1 23

所感:もう少し頑張らないと税金分(約3万円)も獲れてないと思う・・・

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