平成17年度 狩猟日記
− 大分県内での狩猟報告 -


出猟日 12月7日 (水曜日)
時 間 07:30〜15:00
場 所 県央の山
猟法 単独忍び猟
天 候 晴れのち雪
使用銃 RemingtonM870
使用弾数 なし 
猟 果
なし

シカ狙いで解禁から単独で数回出撃するも未だに収穫無し!
ネタがないのである日の模様を紹介。こちらのページ




出猟日 12月18日 (日曜日)
時 間 08:00〜17:00
場 所 宮崎との県境付近 (メス鹿可猟区域)
猟法 巻き狩り
天 候 晴れ時々雪
使用銃 Remington M870
銃身 20in・1/2ライフル
使用弾数 自作サボットスラグ 1発 
猟 果
※グループでの猟果
シカ 4頭
イノシシ1頭 
 久しぶりにグループ猟に誘って貰った。2年前の怪我もほぼ完治し、登山でリハビリを頑張ったので問題ない。まだ真っ暗な0500時に家を出発。集合は8時だが道路凍結等を考慮し早く出発する。記録的な寒波の影響で山間部は大雪だそうだ・・・

 途中でタイヤチェーンが必要な区間があったが、集合場所付近はまったっく雪が降っていない。かなり標高が高いのだが? 前日から泊まり込んでいる師匠に挨拶をし、ドラム缶に薪をくべ火をおこす。そうこうしている内に続々と猟師が集まってきた。久々に会う人ばかりだ。各方面に散らばり獲物のいる場所を検索する。私は師匠と共に2カ所ほど廻るが足跡は全くない。連日追い回しているので休猟区に逃げ込んでいるのだろう。本部に集合し持ち帰った情報から作戦を練り狙う山を決定。すぐさま各員持ち場に移動を開始する。

師匠の車で移動中

私は師匠の軽トラに乗せて貰い移動。山道は軽トラを基準に道ができているのでジープは通れ無い箇所が幾つもあるのだ。廃道寸前の荒れた道を進み林道終点部に到着。そこからは歩きにて持ち場へと移動する。

林道終点部より持ち場まで歩く

谷を進み順番に配置される。自分は杉林から抜けて少し上がった付近にて待ちに入る。谷間で日も当たらず風が抜け周りには雪が残り激しく寒い。防寒着を着込み銃に自作のサボットスラグを装填し岩の様にジッとする。無線では各待ち場の配置完了を確認し、第一ラウンド開始!

 しかし犬はまったく鳴かず勢子さん達はあちこち検索する。30分ほど動きが無く寒さに耐えるだけであったが、いきなり上の待ち場から2発の銃声が続いた。無線では1つ倒れたと言っている。と、落ち葉を踏みしめ何かが近づく音が向かいの斜面から聞こえてきた。安全装置を解除し目を凝らしていると二頭の雌鹿が現れた。内一頭はヨロヨロとしている。被弾しているようだ。少し進むと崩れるように倒れ、その場でのたうち回っている!もう一頭はそいつを心配するように立ち止まり覗き込む。初めてみる光景に見入ってしまったが発砲せねば!無事な一頭は動かなくなった相棒に見切りを付け尾根側に走り始めた!距離約60m。こちらに尻を向けているので一か八か頭を狙い発砲!が、見事にハ・ズ・レ_| ̄|○ 尾根を進んでいるのが見えるがバックストップがないので発砲不能。無線にて逃げた鹿の進路と1つ倒れたと報告。だがどうやら私が撃ち取ったと誤報?が流れている。 ・・・後で説明しよう。

正面右上から獲物が出没

 その場にて待ちを継続するが、あまりの寒さに耐えきれなくなってきた。地下足袋なので足がちぎれそうにある。ポケットから米軍の固形燃料「トライオキサン」を取り出し近くの小枝と共に極小の焚き火を起こす。それでつま先と手を温める。先ほどから止まらなかった震え&指先の麻痺が解消された。焚き火を起こすと獲物は逃げそうな気がするが、皆は口をそろえて関係ないと話していた。中には盛大な焚き火を熾す人もいるそうだ。暖をとっていると、またもや上の待ち場から銃声が三発響き一頭捕獲。犬に追われたわけではないのでちょうど良い通り道なのだろうか?

 勢子さんと犬たちは頑張ってあちこち探っているがダメっぽい。そろそろ引き上げようかと話している時にまたもや発砲音!今度は下の待ちで三発撃ったが外したらしい。それで少し様子を見ていたら今度は上の待ちで本日三回目の発砲!見事にまた獲れたそうだ。他の場所が芳しくなく、犬も追わないので一度回収する事に決定。私は前の斜面に倒れている鹿を回収する。

事切れた雌鹿(腹部に被弾し腸が出てる)

 弾は腹部に被弾しており血を吐いている。首にロープを付けて引きずり下ろす。傾斜がきついので上から押せば谷底まで滑り落ちていく。落ち葉がクッションになっているので平気だ。だが問題はここからだ。枯れ沢の様な岩場を獲物を引きずりながら歩く。協力しながら三頭の獲物(オス1,メス2)は無事林道まで搬送完了。軽トラに乗せ皆の所に戻る。

引きづり下ろして軽トラにて搬送

 焚き火を囲みながら作戦会議。次は少し下の谷を全員で囲む用に狙うことに決定。皆は昼メシを食べているが、私の弁当はジープに置いたまま・・・ 非常用にポケットに忍ばせて置いた船用の救難食料1ブロックを齧って移動を開始(泣)

 今回の配置は谷を挟んだ尾根に待ちを置き、さらに谷底に数名の中待ちを配置すると言うことだ。私の配属は中待ち最下流部。沈下橋上流から川沿いに100mほどの範囲を受け持ち警戒する。射止められなくても周りには待ちが大勢いるので、位置・進路を無線で報告することが重要任務と言うことだ。犬を放してすぐ小さなイノシシ発見の報が無線で流れる。しかし一頭の犬が鳴かずに獲物を追跡しているため進路不明とのこと。各員厳重に警戒せよとの通達だ。最終位置から推測すると私の受け持っている橋上流部が怪しいとのこと。移動し目を皿にして警戒する。向かいを何かが移動する音が聞こえるが姿が確認できない。音源は川沿いに移動し聞こえなくなった。それから暫くすると上流部で発砲音!小型のシシを仕留めたらしい。しばらく検索するが反応がないとのことで第二ラウンドは終了。本部に集合する。

小振りなシシ

 いつの間に仕留めたのか解らないがメス鹿一頭を追加し計四頭の鹿と一頭のイノシシをバラシにかかる。

簡易解体場

 解体作業の画像を掲載したいのだが、私自身も作業に従事し手は血まみれ&忙しいので写真を撮る事ができない。鹿は皮を剥ぎ各部位に解体。イノシシは熱湯をかけて毛を剃り解体する。このお湯をかける解体法は大分県独特なのだそうだ。

平等に分配する

肉は全て平等に分けて解散であるが、特別に分配分とは別にイノシシの足一本も頂いた!(喜) この足で骨からの外し方や筋肉の付き方をしっかりと勉強させて貰います!

 今日は大変楽しく貴重な体験をさせて貰った。師匠Mさんやグループの方々に感謝!またよろしくお願いします!




出猟日 1月13日 (金曜日)
時 間 07:30〜12:00
場 所 西部の池
猟法 流し猟
天 候 曇りのち雨
使用銃 Remington M870
銃身・絞り 26in・平筒
使用弾数 36g 3号 2発
32g 7半 1発 
猟 果
コガモ オス 2羽 
 獲れない大物を諦め、いつもの場所にカモ撃ちに出発。今猟期はこの場所に数回足を運んでいるが、未だに本命を見ていない。だが最後の出撃から少し時間がたったので、状況が変わっているかもしれないと期待して来てみた。

 日の出と同時に現場着。さっそく双眼鏡で索敵を開始するが居ない。目を凝らしてジックリと探すと遠くに数羽の群れが浮いているのを発見。車を回して近くで確認すると、ハシビロガモ。・・・またコイツらだ。前猟期後半から見かけだしたのだが、今年は猟期初めから来ている。捕獲の自粛の通達が出ているので撃とうとは思わない。他に獲物がいないのでさっさと移動する。

 獲物がいないのでローラー作戦で徹底的に攻める事にする。普段は見回らない小さな池まで入念にチェックしていくのだ!リズム良く5・6個のポイントを回ったところでキジバトの鳴き声がする。少し先で鳴いているようだが姿を確認することができない。7半を装填し、声のする方へとゆっくり進む。だが少し進むとピタッと鳴き声がやみ木々の間を低く飛ぶ影が見えた。一度車まで戻り並行する道路を先回りして待ち伏せる。ふと、隣の池を覗くとハシビロガモが4羽ほど泳いでいる。そいつらには目もくれずハトを待っているとデカイ着水音がした。覗き込むと今期初めてお目にかかるカルガモちゃんではないか!7半を脱包し、3号を装填。距離があるので藪の中を音を立てないようゆっくりと進む。と、目の前を追っていたキジバトが低空で飛んでいった・・・ だが今の目標は大物であるカルちゃんだ!ブッシュを抜け獲物との予想会合点に到着。挙銃しつつ、ゆっくりと立ち上がると獲物が居ない? 手前に隠れたのかと思い石を投げてみるが反応ナシ。逃げられたみたいだΣ(゚Д゚)ガーン 風がなく気配が消せないので仕方がない。カルとキジバトを逃がして凹むが次を求めて移動開始である!

 先ほどの進入路から反対側に1羽のオスハシビロが泳いでいる。その奥にはずいぶんと小さなシルエットが見え、双眼鏡で覗くとオスのコガモちゃんである!一気に小さな獲物になってしまったがこいつを狙う事にする。双眼鏡で覗いた時から警戒しているようでゆっくりと遠ざかっていく。獲物を照星に被せて発砲!水しぶきがあがると獲物は3mほど飛び上がりストンと落ちた。だが、落ちたのはヨシ藪の中・・・ 一番落ちてほしくない所に落ちてしまった_| ̄|○

矢印の地点に発見!

半矢で飛ばれてはまずいと駆け寄るがすでに息はない様で静かに浮いている。すると獲物のすぐ先にザバーっと6羽ほどのコガモが下りてきた(驚) だが鳥たちも私に気が付きtouch and goで飛び上がる。とっさに止め用に装填していた7半を発砲するが外れ!一発しか入れてないので装填しようとするが間に合わず・・・ なんかツイてないな(泣)

一度車に戻りカモキャッチャーとウェダー(胴長)を持って来る。上から巧いこと引っ掛けられないかとカモキャッチャーをトライするが失敗。ヨシに阻まれ無理である。直接取りに行くしかない。ウェダーを着こみ、棒で水深をチェックすると1mちょっとだ。転倒すると大惨事になるので、足を取られないように慎重に進み無事ゲット!

白い腹が見える

綺麗な羽に感激しながらも、久々の獲物に感謝である!ただ残念なことに肉の量が非常に少ない。カルガモなら1羽で十分であるがコガモなら2〜3羽は欲しい。次の獲物を求めて他の池へと移動する。

 さらに幾つかのポイントを回ってみたが、たまに見かけるのはハシビロばかり。かなりの苦戦である。いつも何か着いている取って置きのポイントへとやってきた。風が出てきたのでうまく気配は消せるはずだ。まずは警戒しながらゆっくりと進む。草で覆われている水路からいきなり飛び出すことが多々あるのだが、今日は留守のようだ。池の方を見ると何かが動いている。双眼鏡で見ると、またコガモである。しかも今回は3羽ほどが見える。目の前に木の枝が覆っているが、これ以上動くと獲物から丸見えである。枝の間から、しかも2羽狙えるポイントに発砲!一気に飛び上がるが木が邪魔で撃てない。枝を掻き分け水面を確認すると1羽だけが浮いていた。予定では2つ居るはずなのだが・・・

2羽目は簡単に回収

結構強い風が吹いて来だしたので、沖から足元へと流されて簡単に回収完了。

 天気予報どおり、雨が降りそうなのでこの辺で撤収!カルガモを逃がしたのが痛いが、コガモ2羽でも大自然からの恵みだ。感謝!