平成25年度 狩猟日記 その2
−大分県は猟期延長、全域でメスジカ可猟・頭数無制限 -



出猟日 12月23日 (土曜日)
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
使用銃 Remington M870(EOTech ホロサイト)
銃 身 20in・1/2ライフル
使用装弾 リロードLyman 525gr 自作サボットスラグ  5発
猟 果
シカ 2頭
グループで他に イノシシ2頭 シカ1頭


本日は勢子長宅の裏山を攻めることになった。毎晩シカが出没し、気配や臭いに気がついた犬舎の犬たちが騒ぐので、夜中に目が覚める。私も毎週末泊めてもらって気になっていた。今夜の安眠のためにも頑張らねばならない!

この裏山はたまにやるので、各自の待ち場所はだいたい決まっている。私は峠の椎茸のホダ場周辺が担当だ。いつもならここは二人で待つのだが、今日は私一人で守る事になった。守備範囲が上下300mと、いつもと違うので周辺を歩いて良さそうな場所を検索。斜面全体が見渡せ、さらに谷を行く獲物も撃てる絶好のポイントを発見!ここは一級ポイントだと思う!待ち場所に着き準備OKを無線で打電。装填して警戒する

良い感じの場所を確保(撮影:GOPRO)

入れてしばらくは変化なし。無線ではシカが道路を切って外に出たと言っているが放置。

勢子さんが私の前を通り過ぎ、しばらく経った時に犬が鳴きだした!真っ直ぐにこちらに向かっているらしい。手前の待ちのNさんが逃走方向や標高を詳しく伝えてくれる。挙銃して待機していると、シカが現れた!予想した獣道をしっかりと通ってきて、すべて予定通り。十分に引き寄せて2発発砲!谷底に転げ落ちていった〜 しかし半矢のようで、立ち上がったので胴体中央めがけて発砲。叩き付けられるように潰れ倒れた。

一頭目の捕獲動画

すぐに犬が追いつき噛み始めた。追い払いたいが獲物は崖の下。仕方ないので、滑り落ちるように崖下までおり、犬を追い払う。獲物を観察すると、腰の部分がゴッソリとえぐられ、腸管がほとんど体外へ落ちていた。エグい驚きの光景である。獲物が小さいのと、LYMAN525gr弾頭の凄まじい破壊力のせいだ。すでに息はないので、心臓を刺して放血して元の待ちまで崖をよじ登り戻る。

獲物の場所からの視点。さて、上まで登りますか・・・(撮影:GOPRO)

元の待ちに帰って、一息ついているとまたシカが出たそうだ。先ほどと同じコースを通っているので、また私の場所に来そうだ。挙銃していると、案の定現れた。今度はオスジカだ。同じ獣道を通って目の前まで引き寄せて発砲!またもや崖下に転がり落ちていった・・・

同じコースで来た二頭目の動画

先ほどと同じように、崖下におりて、心臓を刺して放血。

頭に付けたGoProでも写真モードで良い感じに撮れるね!

他にイノシシが出たりしたが、私の所に来たのはこのシカ2頭のみ。犬を回収したので、各自獲物を持って帰ってこいとの連絡があった。小さいのは後から来る回収班に任せて、私は一人で大きいオスジカをエッチラコッチラ谷底を300mほど引っ張って川に出た。川の向かいには途中で要請した車両班が待機しているので、ロープを延長し皆で引き上げて終了。いやー、汗かいた

小さい方も引き上げたようで、勢子長の解体場でお肉を分配して終了。
全く同じコースでシカを迎撃したのは初めての経験だった。共に無事捕獲できたので良かった。今回待った場所はすべてが見渡せ、獲物は確実に通るので次回も同じ場所で待とうと思う。これで暫くは、連日連夜シカを嗅ぎつけた犬舎のワンコに安眠を妨げられることもないでしょー 
今夜からは、よく眠れそうだ!



出猟日 1月4日 (土曜日)
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
使用銃 Remington M870(EOTech ホロサイト)
銃 身 20in・1/2ライフル
使用装弾 リロードLyman 525gr 自作サボットスラグ 1発
猟 果
子イノシシ 1頭
他にグループで イノシシ1頭


A地区の入り口の田んぼが爆撃でも受けたかのように土が掘り返され、穴だらけになっていると報告があった。現地に行って足跡を見ると、複数のイノシシがいるようである。本日はこの辺りを攻めることになった。

勢子長が各待ちを指示して持ち場につく。私は一人で尾根に待ちかなり広範囲を受け持つことになった。獲物が出たら、犬の鳴きで方向を聞き移動する必要がある。木々が茂って視界が悪く、尾根や谷があるので、すべてを見ることができない。うーん、難しい! 各待ちが付いたのを確認し犬が放された。先ほどの爆撃地点から入れて上の方に追いやるようだ。

入れてすぐに犬が鳴き出した!方向的には私の方だが、標高は低い位置を行っているらしい。足跡から複数頭居るのが分かっているので、犬が追いかけてる以外にも抜けてくる物が居るかもしれない。緊張して周囲の変化に神経をとがらせる

犬の鳴きは少しずつ標高を上げて私の方に向かっているようだ。時折小さな移動音がかすかに聞こえる。出てきそうな場所を警戒し薬室を閉鎖し挙銃して待機。複数の移動音が確認できるが姿が見えない。前を移動していき左方向へ向かっていく。足音を立てないように、しかし早足で逃走方向を先回り。藪を抜けたところで小さなイノシシが複数頭距離20mを飛び出した!それぞれ一瞬しか姿が見えないので、急いで3発発砲!一頭に当たっているようで、ギーギーと鳴き声が聞こえる。無線で「小シシが複数頭飛び出して一頭確保。他は逃走して、尾根より南側へ逃走」を打電。ここで頭に付けたカメラの録画をしていないことに気がつき録画開始。当たったシシは本当に小さいく、這うように下に降っていく。頭を狙い止め矢を発砲!動きと鳴き声が止まった。

途中から録画開始しました

小さいが一応放血まで行い、急いで車に戻る。逃走方向へは皆が向かっているが、私も合流して獲物より先回りするためだ。

止め矢は頭に入れました

途中で車を乗り捨て、ドブ田の待ちまで走って向かう。息を切らせて到着し装填。付近を見ると新しく通った足跡はない。時間的に微妙だが、来るかもしれないので待機。

・・・けっこう時間が経ったが、どの待ちにも掛からず逃げられたようだ。他にいくつか止めていたようで、回収して解体して終了となった。
親が居たはずだが、どこ行ったのかなぁ?




出猟日 1月12日 (日曜日)
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
使用銃 Remington M870(EOTech ホロサイト)
銃 身 20in・1/2ライフル
使用装弾 リロードLyman 525gr 自作サボットスラグ 5発
猟 果
イノシシ 1頭


午前中にH地区のトンネル上を攻めたが、あちこちでシカがいくつか出て結構撃ったようだが、全部逃げられたようだ。午後は隣の小山を囲んでやってみることになった。この小山は、空を飛ぶシカを2頭続けて撃ち落としたり、シシを止めたりして結構良い思いをしている山だ。

イノシシが一番来ると言う待ちに私が着くことになった。天候が悪化してきて、強風が吹きまくって体が煽られる。木々も大きく揺れて、獲物の音は全く聞こえなさそうだ。ここは通常上下に2名分かれて待つのだが、今日は私一人で担当することになった。上下200mの範囲だ。広いなぁ・・・

犬は二カ所からいれる。一カ所は私の隣の待ちから入れることになり、各自準備ができたことを確認して勢子さんが入った。鈴の音が聞こえて前を横切っていく。少し下った所で、犬が激しく鳴き出してイノシシに捲られた!さらに反対側から入れたもう一人の勢子さんはシカを複数追い出したらしく、低い位置の待ち場の無線交信と賑やかな銃声が響いてきた。いくつか無事止めたようだ。

先ほど犬とやり合ったイノシシは、いったん私から離れるように逃げたが、犬の鳴きがこっちを向いてだんだんと近づいてくる。だが、強風のせいで獲物の移動音は確認できない。耳で探すことはできないので、目を頼るしかない。上下200mをキョロキョロと見回して警戒。風の合間に一瞬パサリと音が聞こえたような気がした。速発砲できるようにして待機。すると右手50mの位置に黒い固まりが見えた!イノシシだ!確認と同時に狙いを付け2発発砲!斜面を登ろうとしていた対象は転がり落ちた。もがいているので、挙銃したまま近づき頭を狙い発砲。アゴが砕けたが、まだ動いている。さらにもう一発発砲。動きが止まった。無線で無事80kgのイノシシを止めたと打電。放血しようとしたら、目がまだやる気だで私をしっかりと見て睨み付けてくる、まだ死んではいない。体が動くので、銃口を頭に付けて3度目の止め矢を入れる。今度は脳みそが散って完全に止まった。

80kg位の良く太った猪!

シシが捕れたので本日は終了。犬が回収されたが、三頭の犬がこのシシに切ていたらしい。結構激しい出血の犬もおり、すぐに病院に救急搬送をなった。
勢子長の解体場で精肉し、本日は終了。電話連絡があり、搬送された犬たちは皆助かったとの連絡があった。良かった良かった。




出猟日 1月13日(月曜日)
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
使用銃 Remington M870(EOTech ホロサイト)
銃 身 20in・1/2ライフル
使用装弾 リロードLyman 525gr 自作Sabot Slug 3発
猟 果
シカ 1頭


本日は道路に挟まれたひょろ長い5kmほどある区域を東の方から攻めようと言うことになった。午前中は私に発砲のチャンスがなかったが、私の隣で待っていたメンバーがシカを捕獲した。他にもイノシシが出たりしたが、皆逃げられたようだ。

昼食を挟んで午後は同じく島を攻めていくことになり、私は過去にシカを5頭ほど止めているお気に入りの場所に行くことになった。ここはつい先日も距離80mのシカを狙撃した所なので期待できる!

犬は西の方から入るらしい。谷で待っているので、無線の電波が上手く入らず通信が途切れ途切れに入る。犬が入って少ししてシカの群れを追い出したらしい。遠くで数発の発砲音が聞こえた。その内の一頭が私の方に逃げたらしい。

注意していると、尾根向こうで小さな音が聞こえた。目をこらしていると、大きめのウサギのような物体が飛び跳ねながらこちらへ下ってくる!対象が小さな鹿であることを確認し、挙銃して狙いを付け発砲!そのまま倒れ込んだ。草に隠れて見えないが、立ち上がって走り出さないことを確認し近づく。上半身が動くので、這って逃げるので止めを撃とうとするが、激しく動き狙いが付かない。少し移動し、一瞬動きが止まったところで発砲!外したのでさらにもう一発。ゴロリと転げて止まった。

飛んでくる様子にウサギかと思った・・・

追ってきた犬が噛みついたので、元来た方に追いやって放血。他の方向に逃げた鹿も止まったようだ。

本日はこれで終了。あまり獲物を見なかったが、小さいの一頭止められて良かった。